娘のために書いたミュージカル「夢を叶える魔法」初演

2年前に娘のために書いた脚本が、今日漸く陽の目をみた。

まずは演出と演技指導をしてくださった先生にお礼を言いたいと思います。
本当にありがとうございました!!
子供をまとめるのだけでも大変と思うのに
コツコツと根気強く時間をかけて形にしてくださった。
感謝しかないです。
このミュージカルのお陰で「表現する」ことの楽しさを
娘は知ったと思う。
2年前では想像もつかない成長をしてくれた娘を誇りに思う。
かけがえのない財産になったと思う。


劇のあらすじとしては
子供の夢を吸い取ることで若さを保つ魔女から
夢を取り返すというストーリー。
この劇には元ネタがあって、実際に娘が
出演しているのも観た。
そのストーリーとは全然違う脚本にした。

2年も前の話なので
僕がどんな心境でこの脚本を書いたのか
かなり忘れているが、
アンチテーゼを意識して書いたのを覚えている。

ホワホワッとしたマジカルストーリーにはしない!

と思って書いた。
ファンタジーな魔法を敢えて否定することで
自分達の元々もっている「可能性という魔法」
に気付いてほしい。それがメッセージ。

その当時、音楽舞台「ユグドラシル」というのをプロデュース
していて、超多忙だったのを覚えている。
この脚本も移動中の車の中で書いた。
ガチで信号待ちとかの寸暇を使って書いた。

自分本来の生き方を吸い取られ
自分も夢も忘れて
大量消費経済社会の中で
寿命を吸い取られるように働いている大人たちへの
メッセージでもあった。

半ば怒りにも近い気持ちで書いたのを思い出した。
寿命を吸い取られるだけでなく、
自分を見失い自ら寿命を捨てる人が日本には
毎年何万人もいる。
その現実に対するアンチテーゼ。

パッケージや見てくればかりの日本社会。
付加価値とかいう名の本質を覆い隠すまやかし。
「働こう消費しよう」のみの日本社会に
怒りを覚えていた気がする。
表面が小奇麗なだけで、
一部の人間が富む社会システム。
搾取される大多数。
そんなシステムに激怒していた。

そんな怒りをちらつかせながら
子供向けのミュージカルの脚本に
エッセンスを盛り込んだと思う。
人が生きることの本質を隠す”魔法”に対する
反骨心の現れが
今回のミュージカル「夢を叶える魔法」でした。

ともあれ改めて形にしてくれた先生。
文字通り、開演10分前まで
最後の最後まで、もがきながらも
遂には立派に
演じてくれた子供たちに
心の底から感謝と敬意を送ります。
来場の皆様にも感謝!

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