靴下野郎ふたたび立ちふさがる。天国から地獄へ急転直下

どこから話ていいものやら。
またヤツが居たんですよ。
あの靴下野郎が!

話はさかのぼること2週間前、東京の某ダンサーの口添えもしてもらい、
とにかく希望に胸を膨らませて挑んだViradouroのオーディション。
もちろん、タイミングとしては遅いのはわかってる。
でも、絶対何とかなると思って、Viradouroのクワドラ(練習会場)に
意気込んで単身乗り込みました。
顔もわからなかったので、パシスタ(ソロダンサー)ぽい子をつかまえて
ジレトール(ダンサーリーダー)はどこか?と聞いた。

そしてダンサーの控室前でヤツに対面。
忘れもしない。血も涙もない。
「口添え?そんなもん知らん。もう遅い。締め切った。
九月くらいから準備してんだ。お前にポジションはない」
とメッタ切りされた。その脇を他のダンサーが
怪訝そうに通り過ぎる。
目の前には靴下野郎。

なぜ靴下野郎か。ハーフパンツをはいてるのに、
普通の長さの靴下をふくらはぎくらいまで上げて、スニーカーを
履いていたから。そんな靴下の履き方、
団地の元自治会長のジィさんしか見たことない。

これのダサいヤツ。
ヘッドホンを首からさげて、バスケのタンクトップを着て
キャップを被った近眼眼鏡のおっさん。
そいつがEstatio De Sa のエンサイオに来ていた。

「え?なんで?どうゆうこと?」
「ViradouroとEstatio De Saのジレトールをやってる
お前は何してんだ?」
とニヤついて言ってきた。ざまぁ見ろ的な顔。
血の気が引いた。オーディションでOKをくれたダンサーリーダーとは
別にジレトール(この場合オーガナイザー)が居た。
しかも靴下野郎。

「ダンサーリーダーに先週合格もらったけど。聞いてるか?
すでにジスフィーレ(パレード)も参加してる」
と焦りながら靴下野郎にいう。嫌な予感がした。
「そんなもん知らん。とっくに締め切っている。お前にポジションは無い」

はい。
オーディション合格をあっさり取り消されました。

他のダンサーがポジションに配置されるのを
呆然と立ち尽くして見ることになった。
そのあと、合格をくれたダンサーリーダーとも話をしたけど、
結果は変わらなかった。

ダンサーリーダーは僕のダンスを見てパシスタ合格をくれた。
靴下野郎は一度も僕のダンスを見ずに事務的に締め切りを理由に
僕を断った。

しかも二回も。こんなことってある?
質の悪いマンガのストーリーのような展開。
何百とあるサンバチームの中で、偶然同じジレトールのサンバチームを
選んで、2度も断られるって。

合格をくれたダンサーリーダーは、僕が遅くブラジルに来たことに対して
「まだ時間はあるから大丈夫。安心しなさい。
Estacio De Saのファミリアとして一緒にやってこう」とまで言ってくれた。
靴下野郎は取り付く島がない。
ダンサーリーダーは「ごめん」と。
たっぷり二時間。僕はどうすることもできず、今回ばかりは
写真を撮る気にもならず、エンサイオ終了間際に目立たないように帰った。
途中、仲間になってくれたダンサーが心配して声をかけてくれたけど。

崩れ落ちそうなのを何とかこらえてバスに飛び乗って帰宅。
酒飲んだら荒れるとわかってるので、シャワー浴びてサクッとねた。

目に見える結果や成果は大して問題ではない。
その悪戦苦闘する途中過程を人に詳らかに知らせることに意味がある。
と瞑想中に上の方は言ってくる。
んなこと、そうなんだろうけど、ショックがでかすぎる。

今日、最後の希望Grande Rio(グランジヒオ)のエンサイオ(練習会)がある。
年内最後の練習会。このチームのジスフィレ(パレード)練習には
ジレトール直々の許可を得て参加している。
今日、もう一度行ってパシスタ合格を確定してもらう。
ちなみにEstacio de Sa のダンサーリーダーの名前はAvelino(アベリーノ)でOKをくれた人。
Grande Rio(グランジヒオ)のジレトールの名前もAvelino(アベリーノ)
なんなん?この良くわからない設定は!?

はい突然ですが同名選手権です。
同じ名前の人は僕に同じ仕打ちをするでしょうか?
ちなみに靴下野郎は間違いなく同一人物。

どっちにしても今日が僕の「頑張る」解禁宣言の最終日です。
結果はどうあれ、明日からは再び「頑張る」を封印します。
僕が「頑張る」モードに入ると自分を壊しても構うことなく
突き進んでしまうので。一点集中のブースト機能としては良いのですが、
長くやりすぎると身を亡ぼす。

ブラジルでの生活より、帰国後の日本での活動が本命なのだから。
と瞑想中に上の方に言われました。
ごもっとも。わかってますとも。

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