(後半)ダンサーがダンサーに聞いた「成功の秘密」

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1月28日放送のラジオ番組
Masashi!サンバ!Comigo!
僕がリスペクトするダンサーの一人
近藤良平さんに直球勝負で聞きました。
「どうやったらダンサーで成功できますか?」
「客観的にみたら良平さんは成功しているダンサーだと思います」
もうね…中学生ダンサーの質問ですよ。これ。
よく飽きれずに良平さんも真面目に答えてくださったなと。
土日挟んで冷静になって思い返すと
赤面してしまう。

良平さんの第一声。
「自分がダンサーだと言われると恥ずかしい」

「ダンスだけで仕事をしてるわけではない。
振付製作したり、舞台演出したり、芸術監督したり…
舞台の制作や企画の仕事もしている。
自分が成功しているか?
自分のことを認めてくれる人は増えた」と…

これに対して
そのように認められるに至った秘密、秘訣は何だと
思いますか?と尋ねた。良平さんは20代からダンスを
始めている。決して早くない。モダンダンスが最初。
なにが「売れた」きっかけと思うか?

良平さん
「なにが秘訣かは分からない。自分が自分でいられる
自分自身になれる踊りのスタイルを追求していったら
いつの間にかこうなった。今俺が踊ってるダンスのジャンルを
聞かれるとわからない。俺自身のダンスだから」

自分自身になること。それ以外に心地よく踊る方法はない。

「お金を成功の尺度にしたり、人と比べて競争したり
そんなふうに踊っていたらダンスが嫌いになってしまう。
ダンスを嫌いにならないでほしい」

良平さんの夢はなにか?

「踊ることをもっと日常的なものにしていきたい。
ダンスというと敷居が高いと感じる人が多い。
ダンスは誰かと言葉を交わすのと同じ。ごく自然で
当たり前の行為」

文化芸術が敷居が高く、権威的になっているのは
日本アート界の課題。
権威的になるか前衛に走ってしまうか。
どっちに行っても人々を置いてきぼりにする。
それを全国各地でダンスを通じて人々をインクルードして
文化芸術と人々の垣根を壊していく。
これが良平さんのスタイル。
子供時代は南米にいらっしゃったという。
人との距離が近く踊ることも自分を素直に表現することも
とっても日常的なラテンの世界。
その感覚は良平さん(笑)、ストレートにパッションは伝わってきた。

良平さんとのインタビューが終わった後の
別コーナーでも僕の熱量は落ちなかった。
ダンスに限らず
人が生きる上で今の社会は「限られた尺度」でしか
人を評価しない。その人本人も「与えられた尺度」でしか
自分自身の幸福度を計れない。
学歴、収入、肩書…家財産。
独身か既婚か。子がいるかいないか。

だから自己矛盾に苦しみ。心を病んでいく。
自分自身が心地よくなれない尺度に縛られて
盲目的に自分の人生の貴重な時間を消費していく。
空しさをお金を使うことで埋めたり、他人をディスることで
ごまかしたり、しまいには苦しみの中で自殺したり
やけになったり。大体、人と比べだしたらキリがない。
上には上がいる。無限地獄。

だから自分自身になることが幸せの秘密。

それを成功と呼ぶなら成功でいい。
自分自身の尺度で、自分の人生やダンスを形にすればいい。
ってことを良平さんは言いたいのだなと。
そう考えると
誰かが勝手に作った尺度からは解放される。
本来、
人は「生きてる」だけで大成功!
なんだと結論がでた。

だから、
愛をもって家族や人と接して
感謝をもって自分の仕事をして
節度をもって飲食して
冷静さをたもってお金と接して
日常的に踊ったり描いたりして
笑って生きていれば
誰だって幸せになれる。
これを成功と呼ぶなら成功でいい。
そんなこと気にならないくらい。
心地良いなら
それはもう大成功!
なんだと思う。


よかった僕は間違ってなかった。
これは僕の伝えたかった
自己解放のかたち。

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