子供のころの記憶がよみがえる梅干し作り

この一週間は自分のインナーワールドでの作業が
ほとんどだったので、目に見える形の変化は無し…
あれこれ試案して
紙に書いて
「おぉ!これは行ける!」とか一人で盛り上がって、
一晩寝かして
翌日冷静に見てみると
「なんだこりゃ?全然ダメやん」がっくり
っていう作業の繰り返し。
あと一歩で良いアイデアに行きつきそうなのだけど…
いや、うまくいく。
大丈夫。もう少しだ。

などと、ブツブツ
一人で言ってると
とっても危ないひとです。

なんやかやあって
一時は廃棄しようかとか思った梅干し
目出度く本日、天日干し三日目。
これで完成となります。

何が失敗って、ネットでは
良くあるやつ。
「梅作業は金気を嫌う」というやつ。
重しに鉄の塊使ったのは絶対だめだった。
ビニールに入れたんだけどね。
梅の強烈な酸でビニールにはすぐに穴が開きます。
来年に向けての勉強になった。

今年は10キロ付けたけど、
水分抜けて、三分の一以下の体積になるのね。
手塩にかけるって意味が分かった。
天日干しして
半日ごとにひっくり返して、夕方取り込んで
また翌日干す。
干して、味見してみると金臭さも気にならなくなった。

真夏の太陽に照らされて
むわっと立ち上る梅の香り…
一気に記憶が子供のころに戻ります。
僕の実家は東京都青梅市
梅の産地です。

僕の実家の庭には大きな梅の樹があった。
それを捥いできては、梅干しや梅酒を作った。

真夏。夏休みが入って
毎日ワクワク過ごしてる真っ盛り、
汗だくになって母親が梅干しを干している。
「雨が降らない土用の丑の日がいい」
庭の一番日当たりの良いところに広げられた梅干し。
その脇を虫かごとアミをもって通るたびに香る。
「今年も暑い夏がきたなー」とか思うわけです。
今年(2020年)の7月は雨ばかりだったけど。

もしも、その年の夏に干した梅がまだあるなら
その年の夏の太陽が詰まった梅干し(笑)
小さな梅の実に込められた「その年」の夏の空気。
母親が梅干し瓶に、作った年を書き込む。

今年、僕が初めて作った梅干しは
世界的に試行錯誤を強いられる
波乱の年の味なんだろうな。
来年の梅干しはもっと穏やかで、
平和な味になるといいな。

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