祝!執念のポジション獲得!グランジヒオ!隊列参加達成しました!

念のため。
まだ油断はできません。
すでにオーディション合格しているEstacio De Saとは、規模も難易度も
違います。Grande Rio(グランジヒオ)というエスペシャル(一部リーグ)の
チームです。そう簡単には入れません。っていうか、簡単に入れるチームなんて
基本的にないけど。その場に行って自分を売り込んで、もしくは、長期間滞在して
通って、コミュニティに入り込んでとか。

サンバは単なるお気楽なお祭り騒ぎじゃありません。
もちろん、飲み屋の店先で気軽に楽しめるパゴージスタイルのサンバもありますが。
そっちは日常のサンバ。

もう一つのサンバは
カーニバルに向けて、憧れの晴れ舞台サプカイ(サンバドロモ、サンバ会場)を
目指して一年かけて、地域コミュニティが準備していくもの。
それぞれがそれぞれの立場で役割を果たして作り上げていく
コミュニティ活動の結晶なんですねー。

という事を踏まえて、
12月に来た外国人が自分を売り込んでエスペシャルのチームに入り込むってのは
かなりの高難度なんですね。それだけでも大変なんですが、
ブラジル独特のインフラの適当&難解さが難しさに拍車をかける。
何度心が折れかけたか。

12月17日のGrande Rio(グランジヒオ)の路上リハーサル。
特に個別に連絡があるわけではありません。ダンサーリーダーとつながったとはいえ
優しくお誘いをしてくれるようなことはない。
自分でアンテナ張ってないと情報を見逃す。

昼間日曜日だったので午前中はグロリアの朝市に行ってました。
お目当てのパステウ(ブラジル風揚げパイ)と
タピオカ(ココナツ繊維をフライパンで焼いたもの)
を食べに行ってました。夜気が向いたら、Tijuca(チジューカ)というサンバチーム
のショーでも見に行こうかな位のテンション。ビールも飲んじゃって、
完全にお休みモードでした。

トコジラミ治療のヒスタミンのせいで睡魔がすごい。
前日もサンバチームをはしごしたので(徒歩で(笑))死ぬほど疲れてる。
普段日本に居るときは昼寝なんて絶対にしないのですが、
タピオカで思いのほか、おなか一杯になり。
家でうとうとっと寝てしまった。13時くらいに寝て起きたの16時前。
一瞬だったのに。疲れとんなーと思いつつ、普段からチェックしてる
インスタとか見てたら!今日やんけ!Grande Rio(グランジヒオ)のエンサイオ(練習会)
しかも20時から。Globo(地元メディア)の取材もあるから
みんな来てね!的なことが書いてある。

ブラジルはキリスト教国です。もうすぐクリスマス。
ってことは長期休みに入る。サンバチームも例外ではない。
ってことは年内のエンサイオはあと1,2回。
自分を売り込むチャンスも1,2回。

これはマストで行かなきゃ!と無理くり自分を戦闘モードにする。
いつもの地図アプリで行き方を確認する。
日曜日だから交通手段の選択肢が変わってる。
この前は電車で行けた。日曜日はバスを2回から3回乗り換える??
って僕には難易度が高いのです。方向音痴なので。

あれこれやってたら18時過ぎに出発。
アプリのおすすめには出てこなかったけど、電車でいけるやろ?
と思って電車にしたのが間違い?だった。
地下鉄は普通に乗れる。そっから先の郊外行きの電車
マラカナン駅で待てど暮らせど来ない。なぜかブラジル人から
「Gramacho駅行きの電車は来ますかね?」とか質問される。
知らんわ!俺に聞くか?外国人やぞ!
うーん、これは20時には間に合わない。ダメか。今日は。
と、あきらめたころに電車がやってくる。

目的地Duque de caxais(ドゥケジカシアス)という駅まで
ちらちら時間みながら。まぁ、20時ぴったりには始まらないから
大丈夫だろうと。やっと20時半くらいに駅に着く。

Grande Rio(グランジヒオ)練習会場(クアドラ)
に行く途中に兄ちゃん声をかけらる。
「おい!Grande Rio(グランジヒオ)行くのか?もう皆移動しちゃったぞ!
クアドラいっても誰もいないぞ!」
そうだった。路上練習だった。ってか、路上練習の場所知らない。

血の気が引く。
「どこでやってるのか知ってる?」
「ぎゃんいって、ぎゃんで着くよ」(熊本弁こう行って、こうで着くよ)
わかんねって。かなり危険なところにあるらしい。ウーバーで行けと。
携帯はネット繋がらないし、Pix(支払い)アプリ入ってないし。
「俺ウーバーだよ。20ヘアルで行くよ。現金でいいよ」
声かけてくれた兄ちゃんがウーバーの人でした。
まさに奇跡。そんなに遠くなかったけど、これは知らなきゃ辿り着かない。
誰かに着いていくにしても、ほぼ集合は完了していた。

路上練習の現場行っても、何か案内があるわけではありません。
同じチームカラーの人たちがごちゃごちゃいるだけでの烏合の衆。
誰が誰だかっていうレベル。パシスタ(ソロダンサー)の衣装はわかる。
ので、その衣装を頼りに声をかけてリーダーが来てるか確認する。
よかった。まだ来てなかった。
多分20時集合、21時くらい開始っていう感覚。
僕より遅れてくるダンサーが沢山いた。
 
ダンサーリーダーを見つけると。真っ先に声をかける。
驚きと歓迎を受ける。「いけるか?」と一瞬心が躍る。
けど、隊列に入る段になって
「お前が入れるスペースはない。来るのが遅すぎるんだ
9月から準備してんだぞ!」的なことを言われる。
まぁ、大抵はここで「ですよね」っていって帰るんだろうけど。
僕はここで帰るわけにはいかない。
全部わかってる。でも自分の踊りを見てほしいし、
とにかくチャンスをくれと懇願する。
かなり困った顔。
わかるよー。ほんとにわかる。僕だって嫌だもん。
こんなわけわかんない外国人がきたら。

そこから、なんやかやあり。
僕の粘り勝ち。といっても、これは実際には誇れることではない。
無理を聞いてもらってるんだから。ブラジル人にしてみたら
意味わからんのだから。

「わかった。このポジションで踊っていいよ。隊列に入りなさい」
と言ってくれた。めっちゃ怖いジレトール(ダンサーリーダー)
そっから夢のような時間。目指していたエスペシャルのチームの
ジスフィーレ(パレード)練習にパシスタ(ソロダンサー)として
隊列に入れました。
感動しました。
でも気は抜けない。常にダンサーリーダーがチェックの目を光らせてる。
隊列を乱すダンサーとかサボってるダンサーが居ると
すんごい怒られる。ちなみにAvelino(アベリーノ)さん。
すでに所属が決まっているEstacio De Sa(エスタシオ デ サー)のダンサーリーダーも
同名のAvelino(アベリーノ)さん。
なんか意図を感じる。

ちなみにGrande Rio(グランジヒオ)のチームカラーは緑と赤。
熊本で僕が作ったサンバチーム。サンバ熊本のチームカラーも緑と赤。
さらに、日本でさんざん練習して作り上げたショーの音源は
Grande Rio(グランジヒオ)の2023年のカーニバルソング。
うーん。わかりやすい。神様の采配。

パレード練習。たっぷり1時間。バテないように水分を控え、
何も食べずに挑んだので、途中で止まることはなかった。全力でいけた。
やっぱりエスペシャルのチーム。所属してるダンサーも粒ぞろい。
レベルの高いダンサーばかり。ダンサーリーダーの厳しい目。
「負けられない!」と思いつつ、でも硬くならずに、
笑顔で余裕を見せながら踊り切りました。
通りすがりにダンサーリーダーが「いいね」と一言。こぇぇぇ。
次回練習会(エンサイオ)は明日。火曜日。
クアドラ(練習会場)にて。多分、これが年内最後。
自分のポジションを確実にするために、頑張ってきます!

ちなみに今日はEstacio De Saの練習会(エンサイオ)
こちらも全力でいきます!

 

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